総務省の住宅・土地統計調査(2023年)によると、高知県の空き家率は約20%、空き家の数はおよそ7万9千戸とされています。全国平均は約13.8%ですから、高知はそれをはっきり上回り、全国でも5番目に高い水準です。単純に言えば、県内の住まいのおよそ5軒に1軒が空き家、ということになります。
「使うあてのない空き家」が多いという特徴
空き家と一口に言っても、賃貸や売却の募集中のもの、別荘として使われているものも含まれます。高知で目立つのは、そうした区分に入らない「使用目的のない空き家」の多さです。同じ調査では、この割合が約12.9%と、全国で2番目に高いとされています。前回2018年の調査では全国で最も高かったため、わずかに改善はしているものの、依然として高い水準です。
「使うあてがない」まま時間が経つと、家は傷み、売ることも貸すことも難しくなっていきます。人口減少が続く高知では、この流れを個人の努力だけで止めるのは簡単ではありません。
高知には「これから開ける扉」が7万以上ある、ということでもあります。
空き家の「出口」は、ひとつではない
空き家の行き先は、売る・貸す・壊すだけではありません。私たちが取り組んでいるのは、「一棟貸しの宿として開く」という出口です。まちに暮らすように泊まる宿は、建物を残しながら収益を生み、旅の人がまちを歩き、近くの店で食事をする——空き家が、まちの循環の入口に変わります。
もちろん、すべての空き家が宿に向いているわけではありません。立地や用途地域、建物の状態によって、向き不向きははっきり分かれます。だからこそ、数字の上で空き家が増え続ける高知では、「この家はどの出口が合うのか」を一軒ずつ見立てることが大切だと考えています。高知きんつぎ空き家協同組合としても、宿に限らず、その見立てからお手伝いしています。
5軒に1軒。この数字を、あきらめの数字ではなく、可能性の数字として読む。私たちはそういう立場で、高知のまちと空き家に向き合っています。
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