結論を先にお伝えすると、一棟貸しを本気の宿として育てたいなら、旅館業(簡易宿所)が基本の選択肢になりやすいです。理由は「営業日数」にあります。
民泊(住宅宿泊事業法)——始めやすいが日数に上限
民泊新法とも呼ばれる住宅宿泊事業法は、届出制で、旅館業より手続きのハードルが低いのが特徴です。まずは小さく試したい、副業的に貸してみたいという方には入りやすい制度です。
ただし、年間の営業日数は180日以内という上限が定められている点に注意が必要です。せっかく予約が入るシーズンでも、上限に達すればその年はもう貸せません。さらに高知市では、学校や保育施設などの周辺100メートル以内で曜日ごとに営業を制限する条例も設けられています。立地によっては、そもそも思うように営業日を確保できないこともあります。
旅館業(簡易宿所)——通年で稼働できる
一棟貸しの宿の多くが選ぶのが、旅館業法の「簡易宿所」営業許可です。営業日数の制限がないため、一年を通じて稼働させられます。繁忙期を取りこぼさず、宿としての売上を積み上げていけるのが最大の強みです。
その分、採光や換気、消防設備といった施設の基準を満たす必要があり、開業のハードルは民泊より高くなります。とはいえ、ここを越えてしまえば、貸せる日数に縛られずに運営できます。
まちに暮らすように泊まる宿を、通年で届けたいなら。
高知で一棟貸しをやるなら
どちらが正解というより、「その宿でどこまで稼働を狙うか」で選ぶ制度が変わる、と考えるのが実際的です。趣味の延長で年に数十日だけ貸すなら民泊でも十分ですが、空き家を一棟の宿として事業に育てたいなら、通年で回せる旅館業のほうが伸びしろがあります。
もっとも、選べる制度は建物の用途地域や立地、消防基準を満たせるかどうかで変わります。「うちの空き家はどちらでいけるのか」を最初に見極めることが、遠回りをしない一番の近道です。私たちは開業のあとも、価格の付け方から集客、日々の運営まで長くご一緒しながら、その宿の稼働を一緒に育てていきます。
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