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事例に学ぶ

2026.07.16

欄間も襖絵も壊さない。
日本家屋の空き家活用に学ぶ「継ぐ」改修

高知の空き家には、代々受け継がれてきた日本家屋も少なくありません。「思い出があって、壊すのは忍びない」——そんな一軒が、いまも一棟貸しの宿として呼吸を続けています。バケーションハウス朔の事例から、空き家活用の一つの選び方をお話しします。

空き家の再生というと、まず古い設えを取り払い、水回りや内装を一新するイメージを持つ方が多いかもしれません。ですが、そのやり方だけが正解ではありません。2025年3月に開業した「バケーションハウス朔」は、代々受け継がれてきた日本家屋の欄間の彫刻、松の襖絵、床の間をそのまま残す形で一棟貸しの宿になりました。

「安く仕入れて儲ける」ではなく、「継ぐ」という選択

手をかけて造られた欄間や襖絵は、いまの時代に同じものを新しく作ろうとすれば大変な手間と費用がかかります。朔の改修では、これらの意匠をあえて壊さず、宿泊施設として快適に過ごせるよう水回りや設備だけを整えるという方針が取られました。空き家を「安く仕入れて儲けるための素材」として見るのではなく、建物が持つ記憶を旅人に手渡すための改修という考え方です。

壊さずに継いだからこそ、
旅人の心に残る一夜になります。
バケーションハウス朔 欄間と襖絵が残る和室
欄間の彫刻と松の襖絵をそのまま残した和室(バケーションハウス朔)

日本家屋だからこそ生まれる個性

新築のホテルでは、どれだけ費用をかけても再現できないものがあります。それは、時間が積み重ねてきた重みです。朔に泊まる旅人が心を動かされるのは、設備の新しさではなく、代々の暮らしが刻まれた欄間や襖絵と同じ空間で一夜を過ごせることにあります。この「新築では再現できない個性」こそ、日本家屋の空き家ならではの強みだと言えます。

すべての空き家に日本家屋の意匠が残っているわけではありませんし、状態によっては保存が難しい場合もあります。ですが、まず取り壊しを前提にするのではなく、「何を残せば宿の個性になるか」という視点で建物を見てみることが、空き家活用の可能性を広げる第一歩になります。

※本記事はバケーションハウス朔(高知きんつぎ空き家協同組合が伴走支援した事例)の一般的な紹介です。個別の建物で同様の改修が可能かどうかは、状態や構造によって異なるため、詳細は個別にご確認ください。

その空き家に残る意匠、宿の個性になるかもしれません。

壊す前に、まずは無料でご相談ください。何を残せるか、一緒に見極めます。

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