空き家が宿に生まれ変わるとき、いちばん最初にお客様の心に触れるのは、じつは建物そのものではありません。名前、ロゴ、写真、チラシ——「どんな宿なのか」を一目で伝える佇まいです。その第一印象をかたちにしているのが、上田さんです。
高知生まれの、手を動かし続けるつくり手
上田さんは高知生まれ。イラストレーター、グラフィックデザイナー、そして画家という三つの顔を持つつくり手です。フォトスタジオやデザイン事務所での経験を経て2007年にフリーランスとして独立。カナダでの生活も経験し、現在は高知を拠点に、広告デザインから作品制作まで幅広く活動しています。各地のギャラリーやクラフトフェアで長く作品を発表してきた、絵と手仕事の人でもあります。上田さんの作品・仕事を見る(letter)→
組合で担うのは、宿の「見え方」すべて
高知きんつぎ空き家協同組合で上田さんが手がけるのは、宿と企画のビジュアル面の全般です。香りで宿をめぐる企画「旅の御香印」のロゴと筆文字、奈半利町のリトリート「奈半Reトリート」のシンボルマーク、海街の風景を撮影スポットに変える「海街さんぽ道」のマップやディレクション。そしてLife Style Hotel ichi、Hotel Re:Plug、バケーションハウス朔——それぞれの宿の世界観づくりにも関わってきました。
この言葉に説得力を持たせるのは、
中身だけでなく、伝わる佇まいです。
なぜ、伴走チームにデザイナーがいるのか
宿は、つくって終わりではありません。名前がつき、ロゴができ、写真が整い、伝わる言葉が揃って、はじめて「泊まってみたい」に変わります。どれだけ空間が良くても、その魅力が伝わらなければ、予約にはつながりません。だからこそ私たちは、開業のあとも長くご一緒しながら、宿の見せ方まで一緒に磨いていきます。
上田さんのようなつくり手がチームにいること。それが、私たちの伴走支援がただの助言で終わらない理由のひとつです。次回以降も、宿づくりを支える仲間を一人ずつご紹介していきます。
コラム